英国雑貨トゥーシェではアンティークや現代物問わず、多くの銀製品を取り扱っております。小物の銀製品はチェック袋などに入れて保管してある為、長い月日が経っても黒くなっている事はほとんどありません。
ただし、大きめの雑貨やカトラリーは変色してしまう事も少なくなく、磨いても綺麗にならない物も多いです。
今回も、そんな銀製品のお悩み系記事になります。先日、イギリスから銀のティーポット/シルバープレートのティーポットが届きましたので、その写真を使って説明します。
2年越しでついに、銀の手入れの記事の続編を書くことにしました。銀のお手入れ関連の内容は、今回を含み、4回に分けて投稿予定です。以下にリンクを貼っておきます。
- (1)銀が黒くなる原因
- (2)クロス、洗浄液で綺麗にしてみた
- (3)還元反応を利用して綺麗にしてみた
- (4)逆に、わざと黒くしてみた(いぶし銀)
銀が黒くなる原因
まず、この記事でシルバー(銀)が黒くなるのは「銀が硫黄と化学反応してくっつき、表面に硫化銀の膜ができる」ため、とお伝えしました。
還元反応をする方法
今回、お伝えする「還元反応」は中学校くらいの化学の授業で出てくる内容です。この還元は、
という現象です。
この化学反応を利用する事で「硫化銀として黒くなった銀を、通常の銀に戻します」。
以下のアイテムを用意しました。
- 銀器
- アルミホイル(アルミニウム)
- 重曹(もしくは塩など)
- 熱湯
それぞれ用途をお伝えしておくと、
-
アルミニウムは銀から硫黄を引き剥がす役目、
重曹と熱湯はその反応を助ける役目
を果たします。
図解するとこんな感じ。
還元反応を利用してシルバーを綺麗にする実験
理論的はこんな前述の通りなので、実際にやってみたいと思います。
実施した経過の写真を貼っていきます。
全てスターリングシルバーでできた100年以上前の素晴らしい銀のティーポット。
中も素晴らしく黒い(茶色い)です(笑)
中にアルミホイル・重曹を入れ、熱湯を入れます。
小一時間ほど経ち、ふたを開けると中の水が茶色くなってました。
洗うとこんな感じ。最初よりは随分良いですね。ただ、完全に綺麗になったとは云いがたいです。
再度試してみました。さきほどは時間が短かったので、今度は一晩つけてみました。
茶色いヌメリは残ったのですが、指でも取れるくらいだったので、中を軽く洗うととても綺麗になりました。
今回のパターンは、成功?!という印象でした。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
さて、次はシルバープレートのティーポットを。
これもやっぱり100年くらい前の物なので、かなり年季がはいっております。
重曹を入れまして
アルミホイルと熱湯を注ぎます。
小一時間ではあまり変化がないような気がしました。
気を取り直して2回目。
多少、銀色が見えてきましたがピカピカには程遠いですね。。
3回目で一晩つけてみました。
大分、綺麗になったのですが、やはりピカピカには程遠く、これ以上は綺麗にならなそうなのでやめました。
還元反応を利用した銀洗浄の結果
結論:
銀の硫化以外の変色(汚れ、塩化など)が発生している場合は、
完全には戻らない場合もありますね。
シルバーのお手入れ用品はこちらで売ってます。
こちらは英国雑貨トゥーシェの看板商品「シルバーラッキーチャーム」です。
ただ、悪くなる事もないので、家庭にある物でできるので一度試してみても楽しいですよ!
いぬお☆